個人的な映画・ドラマ日記です。
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作品情報
タイトル:予告犯 -THE PAIN-
監督:中村 義洋 平林 克理 佐和田 惠
脚本:林 民夫 田中 洋史
原作:筒井 哲也(監修)
製作:WOWOW
公開:2015年6月7日-7月5日
配信:ドラマW
放送時間:全5回(各54分)
ジャンル:クライムサスペンス,社会派ミステリー,警察
評価:★3.5/5.0
※出演者は「登場人物」を参照
登場人物(出演者)
佐久間 英司(東山 紀之)
シンブンシのリーダー。現役の裁判官。
公開裁判でも裁判長を務める。すべての計画を立て、絶対的な決定権を持つ。
水谷 健(桐谷 健太)
Webライター。痴漢冤罪に巻き込まれ執行猶予中。
IT会社に勤めていたことがあり、セキュリティなどに詳しい。
田渕 勇三(橋本 さとし)
拘置所の刑務官。情報収集や荒事を担当。
沖菜 啓子(市川 実日子)
シンブンシの拠点であるバー「狐」を経営(客は見たことがない)。
公開裁判の映像担当のほか、聞き込みなども行う。
矢崎 慎太郎(大西 信満)
ITに疎く刑事は足で稼ぐものと考えており、配置を不服に感じている。
金子(小松 利昌)
捜査員。映画と同じ役柄。
佐古田(松林 慎司)
捜査員。映画と同じ役柄。
吉野 絵里香(戸田 恵梨香)
室長。映画と同じ役柄。
第3話までは休暇中につき登場しない。
市川 学(坂口 健太郎)
現在はサイバー犯罪対策課を離れているが、終盤から手助けに現れる。
箕輪 凜花(樋井 明日香)
高校生。表向きは品行方正で成績優秀なお嬢様。
河原 将司(池田 成志)
引きこもり支援のNPO法人代表。普通に腹黒い。
鴨下 樹理(朝倉 あき)
派遣社員。見た目はあざと可愛いが意地が悪い。
林田 龍雄(郭 智博 ※2025年1月より西村 和泉に改名)
フリーター。眼鏡をかけた女性に執着する。
荻原 孝一(三浦 誠己)
死刑囚。無実を訴え18年間収監中。
平沢 篤(田中 隆三)
弁護士。佐久間と水谷を引き合わせた。
新谷 昴(森岡 龍)
新米の裁判官。佐久間の下についている。
林田 雄次(光石 研)
元神奈川県警・警部補。龍雄の父親。末期癌。
花山 徹(村井 國夫)
最高裁事務総長。かつて佐久間と合議事件を担当した。
あらすじ
水谷の冤罪

映画『予告犯』の約1年後。
電車内で女子高校生から痴漢の濡れ衣を着せられた水谷(桐谷健太)は、示談にせず裁判まで持ち込んだが敗訴。執行猶予中の身となる。
控訴しようと弁護士事務所を渡り歩く中で訪問した弁護士、平沢(田中隆三)に「痴漢冤罪被害者の会」に連れていかれ、そこで佐久間に出会う。
「疑いを晴らしたければついてこい」と言われ、迷いつつも水谷は佐久間とともに、シンブンシの拠点であるバーに足を踏み入れ、メンバーの田渕(橋本さとし)、沖菜(市川実日子)とも知り合う。
佐久間は「公開裁判」を行い、ネット上で是非を問うことを水谷に提案。
新聞紙を被った佐久間が裁判長を務める公開裁判で、水谷も新聞紙を被り思いの丈をぶちまけ、視聴者であるネットユーザーの判決は無罪となった。
水谷が最も信じてほしかった祖母も電話越しに謝ってきて関係は修復され、水谷はシンブンシのメンバーとなった。
前日 予告動画「明日の予告を教えてやる」
「被告人の氏名」「公訴事実」が告げられる。本人の画像にはモザイクがかけられる。
当日 公開裁判
起訴状の読み上げ、被告人への質問が行われる。
証拠、資料の画像や映像、書類のコピーなどが提示される。
有罪無罪を決めるのは視聴者(随時投票できる)、最終弁論後の投票率が有罪無罪を決める最終判断となる。
有罪となった場合には氏名やモザイクなしの顔写真が公開される。またはシンブンシの下す制裁が行われる。

最近は痴漢冤罪も考慮されるようになってきたけど、無実の証明はすごく難しいらしいね

お金で済むなら示談にしちゃうのも無理はないよね
公開裁判被告人

CASE#1 箕輪 凜花
水谷を痴漢だと騒いだ女子高校生グループ3人は、実は痴漢冤罪の常習犯で、被害男性から示談金をせしめていた。被害者の女の子は、いじめの一環として痴漢の被害者役となるよう強要されていただけだったが、他の2人も黒幕である凜花(樋井明日香)に金を巻き上げられていた。
表向きは良家の子女で成績優秀、ボランティア活動にも熱心な非の打ちどころのないお嬢様である凜花に対し、一時は無罪に傾いたが、金を巻き上げる音声つきの証拠映像が流されたことで有罪となる。

テンプレみたいな悪徳お嬢様!

いじめ被害者の子も加害者になっちゃうから冤罪はダメ絶対!
CASE#2 河原 将司
引きこもりやニートの就労支援を行うNPO法人の代表・河原(池田成志)が、実はろくな支援も行わず不正な資金を得ていると言う佐久間に河原は真っ向対立。公開裁判に出廷(Web出演)した。
証人としてシンブンシが召喚した元会員の男を、河原が手を回し甘言で味方につけ、事前の聞き取りとは真逆の河原擁護を行わせる。
国の助成金を目当てに、ブラック企業と結託して会員を就職させリベートを受け取り、結果、短期間で殆どが退職という不正が暴かれた。
にこやかで快活な表情から一転、恫喝するように口汚くなった河原は、億を超える資産が公開され、視聴者の1クリックにつき1万円が「本物の慈善団体」に寄付されることになる。

この人の腹黒さ、よかったわぁ~

のせられてキャラ変しちゃうのは脇が甘いけどね
CASE#3 鴨下 樹理
予告動画では「450円の雑誌を万引きした罪」とされ、覚えはないものの手っ取り早く謝罪することを選ぶ樹里(朝倉あき)。
犯した罪も軽く、顔出しで出廷して罪を認め謝ったことから無罪に傾いたが、派遣先のクレジットカード情報を含む顧客データを50万で横流ししたことや、違法薬物の購入を仄めかす交友関係を暴かれ有罪に。
罪状はあくまで「雑誌の万引き」であったため、素直に認め謝罪したとして制裁は行われなかった。

この人いちばん話が大きくない?

万引きもお店が潰れる場合があるから全然軽くはないけど、データ売買や違法薬物は流石にね…
CASE#4 林田 龍雄
眼鏡をかけた女性に性的魅力を感じる龍雄(西村和泉)は、これまで複数の女性に対してストーキングを行っている。過去にはターゲット女性を転落死させたが、自殺として処理されていた。
別の女性を住居までストーキングし、スタンガンで襲おうとしたところを田淵らに拉致され、公開裁判に生出演させられる。
林田の父親は元神奈川県警の刑事であり、息子の事件をもみ消したとして有罪となる。
求刑が死刑であることから、水谷が難色を示し佐久間と対立してシンブンシと距離を取ったが、吉野らには知らぬ存ぜぬで庇い通す。
公開裁判が始まり、何とか止めようとバーに飛び込み沖菜に詰め寄るが、沖菜は「あなたみたいな人が、あの時にもっといてくれたらね」と意味深な言葉を発する。
水谷を尾行していた吉野、矢崎とともに、水谷は公開裁判の配信会場となっていたバーの地下に駆け込んだが、なぜか無人。
実は今回の公開裁判は前日に録画されたものであり、佐久間は別の場所でこれから生配信を行う手筈となっているという。

こいつ嫌い

同じく
最後の公開裁判

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雑木林の中で、拳銃で頭を撃ち抜かれた林田(光石研)が発見され、大騒ぎになるが、彼はある事件における捏造の証拠を佐久間に渡した後、自殺したのだった。
また佐久間に撲殺されたと思われた林田(息子)も生きていた。
佐久間は、自身の勤める西東京地方裁判所に花山(村井國夫)を呼び出した。
誰もいない夜間の法廷で、最後の公開裁判が始まる。
佐久間は素顔を晒し、これまでの公開裁判の被告人はシンブンシの捏造による冤罪であったことが明かす(詳しくは「シンブンシの目的」において後述)。
かくも容易く冤罪は作り出され、それはネットのみならず裁判においても同じであると話す。
箕輪 凜花 痴漢の冤罪詐欺×。恐喝の常習犯〇。
河原 将司 企業からのリベート×。グレーゾーンの寄付金〇。
鴨下 樹理 万引き、違法薬物、個人データ売買×。妥協して嘘の自白〇。
林田 龍雄 殺人×(被害者とされた女性は転落死で眼鏡もかけていない)。ストーカー、盗撮〇。
そして花山に、ある事件について組織ぐるみで犯人をでっち上げ、無実の人間を死刑囚に追いやったことを認め、謝罪するよう要求するが、花山は鼻で笑い否定し続ける。
だが林田(父)が隠し持っていた動かぬ証拠を提示されるに至り、花山の罪は暴かれた。
矢崎らがなだれ込む中、佐久間は自身も死刑の判決文を書いた責任をとろうと、死んだ林田(父)から持ち去った拳銃をこめかみに当てる。だが吉野(戸田恵梨香)の機転により刑務所の荻原とリモートで繋がり、「あんたは信じてくれたってことなんだろ」と言われ、泣きながら崩れ落ちた。

てか引退してホスピスにいる刑事がどこから拳銃なんか…

そこはシーッ
シンブンシの目的

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18年前、横浜郊外のアパートで母子が殺害される事件が起きた。
近くの工場で働く荻原(三浦誠己)が休憩して一服していると、事件を捜査する林田(父)が「珍しい煙草を吸ってるね」と話しかけてきた。
何も知らない荻原は愛想よく応対したが、林田の目的は荻原の吸っている煙草の吸殻だった。
殺害現場を再び訪れた林田は、部下の目を盗んで吸殻を落とし、物証として押収する。吸殻からは荻原のDNAが検出され、荻原は無実を訴えるも死刑が確定して収監された。
水谷を除くシンブンシのメンバーは、それぞれが荻原や事件の関係者だった。
- 佐久間 英司 事件の担当裁判官。
早急な判決に疑問を呈したが、裁判長である花村に押し切られた。
水谷と佐久間を引き合わせた弁護士の平沢は、実はもう1人の担当裁判官。
沖菜に刺されたのをきっかけに、田淵も含めた3人で事件の真相を追ってきた。 - 田渕 勇三 荻原が収監された刑務所の刑務官。
かつて独房で自殺を図った荻原を救ったことがきっかけとなり、荻原から話を聞くように。
荻原は無実であると確信し、水面下で沖菜と事件を調べ直していた。 - 沖菜 啓子 荻原の実妹。
事件当時は大学受験を控えた高校生。事件後は母方の叔母に引き取られたため姓が違う。
兄の無実を信じて支え続け、シンブンシの拠点を提供。
また水谷を除く被告人たちは、事件における関係者の身内だった。
- 箕輪 凜花 母方の祖父が事件を担当した元検察官。
事件の曖昧な目撃者だった鴨下(伯父)を唆し、荻原と断定する証言をさせた。 - 河原 将司 妻が物証のDNA検査をした元科捜研の職員。
予算獲得のため刑事課の機嫌を損ねないよう、荻原以外のDNAが検出された物証を「資料の汚染」として処理。 - 鴨下 樹理 伯父が犯人の目撃者、裁判の検察側の証人。
本当は犯人の顔を見ていないが、検察官にけしかけられ正義心から偽証をした。 - 林田 龍雄 父が事件を捜査、犯人を逮捕した元刑事。
「神奈川県警最大のタブー」と呼ばれ、事件解決のためには何でもやると有名だった。荻原に対しても、証拠の捏造のほか「裁判で潔白は明かされる」と騙して自白させた。
被告人たちの罪は、まったくのシロとは言えないがシンブンシが巧妙に偽造したものであり、「身内が冤罪の被害者になった気持ちを理解してほしい」との思いから被告人に選ばれたのだった。

凄腕の探偵ばりに調べ上げたシンブンシの実力が怖いわ

口座のハッキングなんて素人じゃないよね