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アバディーン・テリア/Aberdeen Terrier

ア行
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別名:アバディーンシャー・テリア/アバディーン
原産国:イギリス(スコットランド)
区分:なし
グループ:なし
体高:不明
体重:不明

「アバディーンシャー・テリア(Aberdeenshire Terrier)」とも呼ばれる、スコットランド北東部原産のテリア犬種です。すでに絶滅した犬です。
※トップ画像の犬は「スコティッシュ・テリア」です
大きさについての記述はありませんが、駆除する害獣がネズミだったことから、比較される他のテリアと同じく小型犬であったと思われます。
しばしば同国原産の「スコティッシュ・テリア」と混同されます。

アバディーンという街に住むヴァン・ベスト博士により生み出されました。
「単に初期のスコティッシュ・テリアである」という見方をする人もいますが、実際にはいくつかの異なる点があり、独自のタイプであると捉えられています。

アバディーン・テリアは、スコティッシュ・テリアと比べて体長が長く短足でした。
「ラフコートを持つスカイ・テリア(スコットランドのスカイ島原産)」「一見スコティッシュ・テリアだが、被毛の均一性に欠けるラフなタイプの犬」などという批判的な記述が残っています。

本来はネズミなどの害獣駆除のために作られた犬ですが、ショー・ドッグとして正式に承認しようという動きもあり、1877年に初めてショーに登場しましたが、思うような人気が得られませんでした。
1880年代には犬種確立の動きがさらに進みましたが、スコティッシュ・テリア人気に押されて姿を消しました。

スコティッシュ・テリアの支持者たちは、ライバルであるアバディーン・テリアには非常に批判的で、「地方の雑種犬」「アバディーンの通りに出没する毛質が不均一な立ち耳のテリア」「(獲物捕獲の仕事に対しては)途方もない臆病者」などと、ひどくけなしていました。
これらの批判には根拠はあまりなく、性格は無鉄砲ですが頑丈で、悪天候でも懸命に仕事をする犬だったようです。

当時は外見的な要素よりも、能力や資質を重視して繁殖が行われていました。
そのため、イギリス諸島のワーキング・テリアにはあまり一貫性がありませんでした。
それらの多様な犬をかけ合わせて、犬種として固定しようという動きが生まれると、テリア関係者は排他的で偏狭さを見せました。
アバディーン・テリアはスコティッシュ・テリアのライバル的存在だったため、スコティッシュ・テリア支持者から悪口のような批判をされたのです。
結局、アバディーン・テリアは犬種として確立されることなく絶滅してしまったのでした。