10月22日は「キャットリボン(猫のピンクリボン)の日」です。
Twitterでも「#キャットリボンの日」というタグで発信されています。
「キャットリボンの日」って?

埼玉県所沢市に事務局を置き、動物のがん治療の質と治療成績の向上を目指す一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ(JVCOG)が制定しました。
一般社団法人 日本記念日協会の協会認定記念日にもなっています。
人間と同じように猫のがんは多く、中でも乳がんは発生率が高く、多くの猫の命が失われています。
猫の乳がんは人間とは異なるため、早期発見・早期治療を普及させることで、乳がんで苦しむ猫を0(ゼロ)にすることが目的です。
10月は人間の乳がん啓発月間(ピンクリボン月間)であり、22は猫の鳴き声「ニャンニャン」の語呂合わせとしてよく用いられることから、10月22日を「キャットリボン(猫のピンクリボン)の日」としています。

ちなみに「猫の日」は2月22日だよ!
猫の乳がんとは?

猫の悪性腫瘍のトップは「乳がん」
病気で亡くなる猫の、実に32%が「悪性腫瘍(がん)」であるとされています。
死因第2位の「泌尿器疾患」は23%、第3位「心臓病」は9%、第4位「糖尿病」は6%です。
「悪性腫瘍(がん)」と「泌尿器疾患」が、猫の死因の55%を占めています。

猫の悪性腫瘍のうち、最も多いのが「乳がん(乳腺がん)」であり、次に「リンパ腫」、「肥満細胞腫」と続きます。

猫の乳がんは99%がメスに発生しますが、ごくまれにオスに発生することもあります。
発生リスクのピークは「10~12歳」

人や犬にも乳がんは発生しますが、猫の場合、リスクが最も高まるのが12歳前後といわれています。
中~高齢で発生することが多いのですが、若くても発生する場合もあります。
不妊手術は大切
乳がんの発生は、ホルモンバランスと関係があることが分かっています。
そのため、早めの不妊手術が乳がんの発生率を下げるのです。

猫には通常8個の乳腺があり、それぞれに乳がんが発生する可能性があります。
我が家の愛犬、ラブラドールレトリバーのあずきは犬ですが、将来の罹患リスクを下げるため、不妊手術は早めに受けさせました。

お腹が弱くて手術できなくて、結構ギリギリだったんだよね

お泊り手術だから、少しは寂しがるかと思ったら…

病院のスタッフさん「いいコでしたよー」って言いながら苦笑してたよ
乳がんは早期発見がカギ

猫の乳腺のしこりは80%が悪性腫瘍(がん)であるとされています。
また8個の乳腺それぞれに乳がんが発生する可能性もあり、同時に複数の乳がんが発見される確率も33~60%と言われます。
リンパ節への転移のリスクも高いため、早期発見が非常に重要になります。

腫瘍の大きさ
腫瘍の大きさにより、予後の生存期間が大きく変わります。
直径2cmがポイントです。

2cm以下であれば、生存期間の中央値は4.5年ですが、2~3cmでは2年、3cm以上では6カ月と大きく変わってきます。
これは腫瘍が3cm以上になると、多臓器移転率が上がるためなのだそうです。
ただ小さくても致死性の高い腫瘍もあるので、きちんと検査を受けることが大切です。

ほんっと他人事じゃないわぁ~

毎日お腹とかさわってチェックしてるじゃない?

でも所詮は素人判断だしねぇ…
リンパ節への転移
リンパ節への転移が見られるかどうかによっても、生存期間に大きく関わります。
調べるには動物病院での検査が必要です。
グレード

乳がんのグレードは1~3に分けられます。
摘出した組織を検査センターで精査し、専門家が判断します。
グレードが上がるほど 死亡率は高まります。
実際に見つかる乳がんのうち、多くはグレード2または3で、グレード1はまれなのだそうです。
また、小さくてもグレードの高い腫瘍もあります。
なでなでマッサージで乳がんを見つけよう
乳がんは、2cm以下で発見できるかどうかが非常に重要です。
おうちでスキンシップもかねて、月に1回、チェックしましょう。

- にゃんこの機嫌がいい時・遊んでほしそうな時を狙います
- 膝ではさむように仰向けにします
難しければ、胸からお腹がさわれる体勢でOK - おっぱいの周り、わきの下から後ろ足のつけねまで、チェックします
- 少しつまむように、優しくマッサージします
- 頭側から足側に、右側・左側と順に行います
しこりは、丸いものや平たいもの、毛に埋もれたものまで、様々です。
違和感を感じたら、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
イベント

10月22日には、オンラインイベントが開催されています(2020年現在)。
猫の飼い主さんを対象として、乳がんの知識を深めたり、乳腺マッサージのやり方を学んでもらったり。
ZOOMを使って愛猫と参加できるコンテンツもあります。
昼の部と、夜の部に分かれて開催されるので、都合に合わせて参加できます。
詳しくは以下をご覧ください。

最新情報はこちら
キャットリボン運動公式HP http://catribbon.jp/
Twitter キャットリボン運動【公式】@Catribbon1022
Instagram catribbon
参考:
一般社団法人 日本記念日協会 JVCOG(一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ)
「キャットリボン運動公式HP」