犬ドッキリに恋をして-1

『芸能人が本気で考えた！ドッキリＧＰ』というＴＶ番組は、ドッキリ番組の中でも特に好きで、いつも録画して観ています。
お気に入りの理由は、もちろん「犬ドッキリ」があるから！
そして録画するのは、一時停止しまくって、ゆっくり堪能したいから！笑

建物・芝生の広場・植え込みがほどよく配置されたいつもの場所で、飼い主と愛犬が歩いているところに覆面の悪者３人が登場。
飼い主だけをライトバンに乗せて連れ去ります。
そのまま飼い主は、Ｔ字路を右に行った途中のプレハブ小屋に閉じ込められ（なぜか悪者も一緒に入っていく）、取り残された愛犬がたどり着くのを待つ、というのが定番のドッキリです。

状況がよく飲み込めていないのか、茫然と立ち尽くす子もいれば、飼い主のいない隙に辺りを好き放題ウロウロする子、バンに一緒に乗り込もうとする子もいます。
連れ去られる飼い主の演技が、若干ウソくさいので、わんこも飼い主が本気ではないことを見抜いているのかな？という風にも見えます。

始まる前は、大体の飼い主さんが「絶対に助けに来てくれると思う」と言いますが、結局は飼い主側が思ったほどには早く来ない愛犬を、必死に呼ぶはめになっています。笑
出演する飼い主は、芸能人も一般人もいます。

小池栄子さんの時は、飼い主と愛犬との温度差がありすぎて、めちゃくちゃ笑いました。
愛犬は2018年の春から飼い始めたミニチュア・シュナウザーのボニーちゃん♀１歳。
もこもこした黒っぽい毛色で、シュナウザー特有の「ヒゲ」があまりなく、パッと見はトイ・プードルかと思いました。
ドッキリの前には「うちの子に何かしたらタダじゃおかない」と悪者さんたちを脅していて、とても可愛がっていらっしゃる様子。笑

小池栄子さんは、他の犬ドッキリ放送回にも出演していらしたんですが、残念ながらそちらは見逃してしまいました。
でも毎回のように「いい？これで自分のご飯代を稼ぐんだよ？分かってるね？」などと愛犬に言い聞かせてて。笑
飼い主の意気込みには、あまり興味のなさそうな愛犬の顔をはさむようにして、かなりの形相で迫る小池さん。
「絶対ワンちゃん理解してないよ～」「自分のご飯代って…笑」と、もう始まる前から面白い。
たぶんこの子はなかなか来ないだろうな～と予想していたら、案の定、番組の趣旨どころか状況が分かっていない様子で、しばらくとまどっていました。
「飼い主である小池さんが連れ去られた」という判断もできていないように見えました。
でも「今まで一緒だったママがいなくなって、自分１人になっちゃったんだけど…え、これって、どういうことかな？」と、首をかしげている感じで、固まっていました。
そして、周りの匂いを嗅いだりしながら、何となく小池さんが消えた方角に歩き始めたのです。
おそらくですが、確信的に小池さんの匂いを追ったわけではなく、本当に何となく「いつまでもここにいるわけにいかないし…こっちかな？」という程度だったのではと思います。
少し歩いては立ち止まり、その辺をウロウロしてまた歩き出し…と、小池さんからすればまどろっこしくて仕方なかったのでしょう。
悪者の方たちが慌てて止めるのも振り切り、なりふりかまわず名前を叫んでいました。笑

「うちの子だったら、ちゃんと来てくれるかな？」と犬飼いなら、おそらく誰もが考えるだろうと思います。
私も毎回、横のケージでのんきに寝そべるあずを見ながら、「アンタちゃんと来るんでしょうね？」と状況を予測。
呼び戻しは一応できるから来そうだけど…、気になるにおいとかがあったらアウト、かな…。
おやつやおもちゃなど、途中に誘惑物があったら、100％無理でしょう…。
２歳半の今でもあまり自信はないので、ボニーちゃんのように１歳で挑戦していたら、とてもとても。
ちなみに相方は、まったく自信がないそうです。笑

さて飼い主がバンで連れ去られた後、最初はすぐには行動しなかったわんこも、最終的にはほとんどが飼い主のいる小屋に向かいます。
ただしＴ字路を右に曲がらなきゃいけないところを、左に行って「何か違う…？」という顔をすることも。
その頃には、飼い主はもう必死。
本当は小屋から出てはいけないのに、小池栄子さんなんか窓をこじ開けて叫んでましたからね。笑

そして飼い主がいる場所を特定したわんこが、ダッシュして向かっている瞬間、スローモーションとなり、と同時に絶妙のタイミングで流れるのが、米津玄師さんの名曲「Lemon」。
「あの日のかなーしみーさえー♪」で、のりまき涙腺ブワッ。ええ、毎回です。
何なら犬ごとに泣いてます。

いや「Lemon」も好きなんですが、飼い主の元へとひたむきに走る犬たちの姿が、もう何とも言えません。
しかも今は犬飼いとなった身。
散歩中に、たまに離れた場所から「オイデ」をすると、一目散に駆け寄ってくる我が愛しのあずの姿が重なるのです（すぐに来ない時もあるので余計リアルに）。

その頃になると、ちょっと戻してまた観て、ちょっと戻してまた観て、相方曰く「たぶん日本一楽しんでるよね」。
きっと「Lemon」は『アンナチュラル』ではなく、『ドッキリＧＰ』のわんこたちのために、神が与え給うたのだと思うの。

他にも抱腹絶倒の犬ドッキリがあり、個人的には犬にあまり無理をさせないドッキリだと感じられるので、安心して楽しめます。
放映回によっては、犬ドッキリがまったくない場合もあり、「ちっ、今回はないのかよ」と毒づきながらもしっかり観ています。笑

ちなみに、飼い主を連れ去る悪者さんたちは、犬の扱いがひそかに優しく、いつも隠れた見所として、楽しませてもらっています。