今回は、子犬期から成犬になるまでの、ラブラドール・レトリーバーの体重についてのお話です。長いので2回に分けました。「ラブラドール・レトリーバーの体重~増えないのはなぜ?~続き」もぜひご覧ください♪
排泄にもふれています。直接的な表現をしておりますのでご注意ください。
はじめに
子犬期の体重は個体差が非常に大きいので、一般的な目安としての体重の範囲内ではないからといって、多少の誤差であれば、あまり神経質になる必要はないと思われます。
ただし、あまりに体重が増えない・やせている・気になる異変がある場合は、すみやかに動物病院を受診することをお勧めします。
特に子犬は病気になりやすく、急変もしがちですので、早めの受診が大切です。
そういう火急のケース以外であれば、ワクチン接種などで動物病院に行く機会が年に何度かあります。その時に体重も量りますので、問題があれば指摘・助言していただけます。
のりまき家の愛犬あずも、飼い主が無知だったばかりに、様子が気になりながらも病気による症状であるとは気づかず、病院に連れていくのが遅れたことがあります。
引き取った初日から症状が出ていたので、おそらくペットショップで罹患したものと思われます。
さいわい命に別状はなく、定期的な通院や服薬も必要ありませんでしたが、完治はしませんでした。
初めての子犬育てで余裕がなかったとはいえ、もう少し早く病気だと気づけていたら、そしてもう少し早く病院に連れて行っていたら、治ったかもしれないと思うと、今でも後悔しています。
体重も含め、パピー期・シニア期は特に、少しの変化にも気を配っていかなければとつくづく思いました。
ふだんから、よく様子を見ていてくれると嬉しいな~
あずの膿皮症(のうひしょう)も、のりまきがすぐ見つけたもんね~
あずがお腹を見せる子でよかったよ♪
※膿皮症(のうひしょう)とは、犬の皮膚にいる常在菌の一つ「ブドウ球菌」が、異常に増殖してしまったために、皮膚に湿疹ができる病気です
なかなか増えなかったあずの体重
あずは引き取った当初から、体重が平均値を下回っており、なかなか増えませんでした。
当時は、ラブラドールの子犬の体重の詳細なデータが見つけられず、右往左往したものです。というよりは、あずが成犬になってから調べてみたら、色々と見つかったので、調べられるだけの時間的・精神的余裕が飼い主側になかったということでしょう。笑
でもその時にデータを見つけることができていたら、それはそれで一向に増えない体重を突きつけられることになり、つらい思いをしていただろうと思います。
引き取って1年目は、外耳炎などでよく通院していましたが、そのたびに獣医師から「(体重が増えていないので)もう少しフードを増やしてください」と言われました。
引き取った当初は、3カ月半で5kgでした。
3カ月齢のラブラドール・レトリーバーの平均的な体重は5~10kgと言われています。
ぐんぐん日ごとに成長するこの時期に、この体重で大丈夫だろうかと心配するところですが、先ほど述べたように、詳細な体重のデータが手元になかったので、また不慣れな世話が大変だったせいもあり、最初の頃は体重に関してはあまり気にしてはいませんでした。
その後も平均値との差は開き続け、4カ月半の頃には7.8kgと、4カ月齢の目安体重9~15kgをかなり下回っていました。
うちに来てちょうど2カ月め、あずが5カ月半になった頃には、10.8kgでした。
その頃になると、あまりにも増えない体重に気を揉むようになりました。
同じラブラドールを飼っていらっしゃる飼い主さんのブログなどを見ては、あずとの体重の差に愕然としたものです。
相変わらず病院に行くたびに「(体重が)増えてませんね…」「もっとフードを増やしてください」と言われ続け、今思えば少しノイローゼ気味になっていたかもしれません。
個体差はもちろん、性差もありますが、中には20kg以上に育った子もいるらしく、「あずの倍…?」と頭を抱える飼い主ズ。
その頃はよく『そんな数字わざわざ見つけてくるな!』と相方とよくケンカしてました…
私たちが通っていた動物病院では、具体的に「平均体重に何kg足りない」と数字を出されることはありませんでした。でも受診するたびに、困惑したような表情で「フードを増やしてください」と言われるのは、飼い主ズにとって、かなりのストレスになりました。
しまいには「お代わりを要求することはないですか?」などと、まるで食べたい盛りの子犬に、飼い主が何らかの都合で十分食べさせていないととれるような言い方までされ、心が折れそうになりました。
私の被害妄想かもしれませんが、それ以来、その獣医師さんは大の苦手となりました。
かかりつけの動物病院には、獣医師が複数名在籍しておられ、患者側が医師を選ぶことはできません。
そのため、その獣医師さんが出勤していらっしゃる曜日に行く時は、診察室へは入らないようにしていた時期もありました。
赤ちゃんの体重が増えないって悩むお母さんの気持ちがよく分かったよ…
あの頃はつらかったよね~
世話もホント大変だったし…
飼い主ズの苦悩
もちろん、その時その時の体重に合わせて、フードの量は増やしていましたが、あずは下痢・軟便がずっと続いており、少しでも食べさせ過ぎるとひどく下すので、様子を見ながら1日単位で量を調整する毎日でした。
フード自体も何とかあずのお腹に合うものはないかと、ヒマさえあればペットショップに出かけて吟味。
通常は1週間~10日ほどかけて徐々に切り替えるところを、2週間ほどかけて何種類も試しました。
相方もネットなどで情報収集して、キャベツがいいと聞けば少量をゆでてトッピング。整腸剤(乳酸菌)を増やすといいと聞けば多めにふりかけて。他にもスムージー・ヨーグルト・小松菜・おからパウダー等々、知りうる限りのよさそうなことはやってみました。
食事以外の運動なども気を遣っていましたが、それでもお腹の調子はよくならず、体重もなかなか増えません。
正直、「お腹が治ってほしい」「体重が増えてほしい」という気持ちは、あずへの愛情からだけではありませんでした。
たとえば、のりまき家に来て1カ月が経った頃、あずが生後4カ月半の時には、毎日の排便回数は6~8回。
当時は1回の排便につき、すっきり1回で済むことは少なく、アンコールつきでした。笑
メインの排便が終わってしばらくすると(10~30分後くらい)、次の排便があります。サブの方は少量でした。
お腹を下しているせいか、1度に全部出きらないらしいのです。
のりまき家では「2回公演」と呼んでいました。笑
1度めを放置しておくわけにもいかず、また1度で済む時もあるので、その都度片づけます。
珍しく状態がよい日もあり、「今日は1回公演ばかりだ♪」と喜んでいたら、深夜に盛大に水下痢…という日もありました。
そんなわけで飼い主ズにとっては、あずの1日の排便回数は10~15回という感覚でした。
その都度、ベッドはべったりと汚れるし、ケージの床面にもぷぅ(=大のこと。のりまき家での呼び名です)がこびりつく。時にはあず自体がぷぅまみれになる。
散歩やしつけもしなければならず、病気のため通院もあります。24時間、気の抜けない日々が続きました。
あの頃は、「こんな思いをするために犬を飼ったんじゃない…」という思いが常にありました。
このままでは育児ノイローゼならぬ育犬ノイローゼになってしまう。
というか、たぶんもうなってる。
あずの世話に追われて、犬を飼う楽しさとか喜びなんてどこにもない。
当のあずは、まだ子犬ですから、当然人間を慮るなどということはできません。ケージから出せば、好き放題いたずらもします。
意思疎通の図れない相手の、先の見えない世話をするというのは、本当にきついことでした。
あずを飼う前に「何があっても絶対に手放さず、最期まで面倒をみる」という覚悟を自分に課していなかったなら、もしかしたら里子に出していたかもしれません。
世話をする自分たちのためにも、早くお腹が治ってほしい。
せめてよくなる希望だけでも見えてほしい。
もう病院に行くたびに「もっとフードを増やしてください」と言われるのは嫌だ。
…そんな風に考えてしまうことを、私は悪いとは今でも思いません。
何か参考になることはないかと、ネット検索していると、犬育てについて悩みをお持ちの方はやはりいらっしゃいました。その方々も、何とかしたいと思う一方で、つらいと思う自分自身に罪悪感を感じていらっしゃるようでした。
そして掲示板や質問箱などには必ず「うちの子の排泄やしつけで悩んだことなんかないけど?」という人が現れます。
「たかが子犬のことで悩んだり怒ったりするなんて器量が狭い。飼い主の資格がない」と言わんばかりにマウントを取ってきます。
そういうキラキラ飼い主は、無視していいと思います。笑
犬との暮らしは、本来とても楽しくて、満たされるものであると私も思います。
あずが大人になってからは、心からそう感じることが多くなりました。
子犬の世話が大変だ、つらい楽しくない、うちの子をかわいいと思えない。
そう思ってしまうなら、それでいいんじゃないでしょうか。
どうせ大人になったら絶対かわいくて仕方なくなるんです。「子犬の頃は大変だったけど、今は幸せだな」って思える日が来るんです。
だから子犬の時くらい、ネガティブなことを思ったっていいじゃないですか?
ほんの2年前の自分に、そう言ってやりたいと、今なら思えます。
のりまきが珍しくいいこと言ってる。笑
そんなこんなで次回に続きます♪