今回は、ノーリードの犬に出くわしたのりまき家の体験を書いています。
最近では、許可されていない場所で、犬をノーリードにさせていることに対して、厳しい目を向けられるようになりましたが、未だにノーリードで犬を連れ歩く飼い主さんもいます。
パピー期にそういう犬たちと出くわしたせいもあるのか、のりまき家の愛犬、黒ラブのあずきは、他の犬が非常に苦手になりました。
ノーリードとは
ノーリードとは、犬に装着した首輪(カラー)や胴輪(ハーネス)などに、リード(犬専用の紐・綱や鎖)をつながずに、犬を完全に自由に動けるようにしている状態を指します。
ちなみに「リード」は、アメリカ英語で一般的に「Leash(リーシュ)」と表現されますが、「Lead(リード)」でも通じます。
「犬をリードにつないで散歩します」は、英語で「I walk my dog on a lead/leash.」と言います♪
現在、公共の場においては、ドッグラン以外でのノーリードは危険であり、愛犬をノーリードにしている飼い主は非常識であるとする風潮が高まっています。
条例で禁止している自治体もあります。
犬にとって毒物となる植物やゴミなどを、拾い食いする可能性もあります。
外出する時は、必ずリードを装着し、飼い主が常にコントロールしておかなければならないと、「歩く胃袋」「拾い食い大魔王」であるラブを飼うのりまきは考えています。
のりまき家の事件簿
3歳半を過ぎたのりまき家の愛犬あず(2020年8月現在)が、まだパピーだった頃。
うちに来て5カ月が過ぎた秋口のことでした。
弱かったお腹の調子も、多少は落ち着いてきましたが、万全とは言えず、日によって状態が変わり、飼い主の一喜一憂は続いていました。
そのせいか、基本的にはやんちゃで愛嬌も抜群なのですが、ラブラドールにしては神経質なところがあり、他の人や犬は元々苦手でした。
突然現れた白い犬
いつものように、夜の散歩にみんなで出かけ、そろそろ帰ろうかという頃でした。
ちょうど家の方にUターンした時、突然、よその犬が現れたのです。
散歩コースは、街灯もなく、交通量も通行人も少ない道だったので、本当にびっくりしました。
暗いのでよく見えませんでしたが、柴犬より小さいくらいの、白いテリア系の犬だったように思います。
目をこらしても、首輪をつけているかどうか確認できません。
おまけに、飼い主らしき人間はどこにもいません。
今時、野犬がウロウロすることは珍しく、このサイズの犬が野犬とも思えませんでしたが、飼い主がいない現状では、「ノーリードの飼い犬」であるかどうかも分かりません。
白犬を刺激しないようにしながら、急いで帰ることにしました。
森のくまさん状態
それなのに、です。
最初はこちらを見ているだけだった白犬が、ついてくるではありませんか!
え? 何で?
刺激しないようにそっと振り返りながらも、のりまきの頭の中では、童謡「森のくまさん」が流れていました。
なぜかしら♪ いぬさんが♪ ついてくる♪
…怖いわっ!!!
白犬に敵意はない様子でしたが、何しろ暗いので、それも定かではありません。
さらにこちらは、あず以外の犬はノーサンキューの相方と、家族以外はノーサンキューのあずがいます。
「あの子ついてくるよ」と言うと、意を決した相方が、後ろを向いて軽く追い払いました。
元々、相方は犬が苦手で、大人になった今でも、成犬は怖いタイプです。
あの暗がりで、相手の犬の正体もはっきり分からない状況では、無理もありませんが、追い払う仕草も、腰が引けていました。笑
相方が「シッシッ」と手を払っても、白犬はあまり動じていない様子でした。
人間慣れしているようにも見えたので、「飼い犬かな?」と思いましたが、やはり怖さの方が勝っていました。
だるまさんがころんだ状態
相方が振り向くと立ち止まるものの、白犬は変わらずついてきました。
それどころか、だんだん距離を詰めてきています。
自分たちだけならまだいいのですが、パピーのあずきがいます。
わけの分からない犬に、あずが噛まれたりしたらどうしよう。
夜間にやっている病院はないし。
そのうち、白犬が小走りで近づいてこようとする気配がありました。
相方とあずきは、パニック状態。
ここはのりまきが出張るしかない!
ここは俺が!とは思ったものの、腰が引けていたのは自覚ある…
犬が怖いのは仕方ないよね…大人とか子供とか関係ないよ
あの時ののりまきは頼もしかった♥
ねっ♥
群れを守るボス状態
私も怖くないわけではありませんでしたが、思い切って白犬の方に踏み出しました。
刺激したくなかったのと、それまでそんな余裕がなかったのですが、白犬から目を離さずに、お散歩バッグの中から懐中電灯を取り出しました。
白犬にはかわいそうですが、仕方ありません。
犬に直接当たらないように点灯しました。
突然の光にもあまり動じることなく、白犬はキョトンとしていました。
やはり首輪やリードはしていないように見えました。
なおも近づこうとする白犬に、強い口調で言いました。
「あっち行きなさい!」
野犬であろうがなかろうが、とにかくあずきに近づけたくなかったのです。
もう一度「あっち行きなさい!」と、足をダンッと踏み鳴らして強く言いました。
すると白犬は、諦めたように止まり、それ以上はついてこようとしなくなりました。
その隙に後ずさりして相方たちの所まで戻り、静かに急いで離れました。
今さら登場の飼い主
かなり離れたことで相方とあずきのパニックも多少収まってきました。
となると、気になるのは白犬のことです。
かわいそうなことをしたと胸が痛むのと同時に、「迷い犬だったら、何か対処しなきゃだけど、どうすればいいの?」と。
相方は「とりあえず家に戻ってから考えよう」と言います。
それもそうだと急いでいたら、対向から、今度は無灯火の自転車が突っ込んできました。
直前で気づき、懐中電灯を点けて向けたので、あちらも気づいたようでした。
相方は腕に腕章タイプのライト、あずきには点灯する首輪をつけていたのですが…。
自転車を運転していたのは、声から中高年の男性のようでしたが、謝りもせず「犬連れか」と独り言のようにひと言。
「あんたら、犬見なかった?」
…もしかして?
「白い小柄な犬ですか?」
「ああ、そうそう」
お前が飼い主かぁぁ!!!
怒りを飲み込んで、白犬がいた場所を教え、簡単に事情も話しました。
とにかく早く迎えに行ってやってほしかったのですが、男性は私たちの説明などろくに聞いておらず、でもその場から動かずに「何度も脱走して困っているのはこっちだ」などと言い訳のようにブツブツ。
ええから早よ行ってやれや!!!
無論、謝罪もお礼の言葉もなく、男性は走り去りました。
「自転車、無灯火ですよ」と相方が注意したので、しぶしぶライトはつけていきました。笑
白犬はまだ遠くには行っていないだろうし、飼い主が迎えに来たのを知れば出てくるだろう。
何にせよよかったと安堵して、帰途につきました。
ただ、男性はリードやオヤツなど、何も持っていない様子でした。
自転車のカゴに入るようなサイズの犬でもなかったので、「どうやって連れ戻すつもりなんだろう?」と、気になりました。
その後のあず
パニックが収まったかのように見えたあずですが、その帰りに盛大な下痢をしました。
ここ最近は、調子がよかったのに…。
ぷぅセットは念のため、いつも余分に持ち歩いているので、大丈夫でしたが、まさに飼い主ズは泣きっ面に蜂。笑
それからしばらくは、その散歩コースを嫌がるそぶりを見せ、軟便が続きました。
そして心なしか、のりまきの株が上がったような?
今ではのりまきは我が家のボス扱いだもんね
相方が甘いだけでしょ…
ノーリードはNG
外国ではノーリードで愛犬を連れ歩くイメージがありますが、どこでもかしこでもノーリードが認められているわけではありません。
先日も、アメリカの「ノーリード禁止の公園」でノーリードにしていた白人女性が、黒人男性に注意されたことに腹を立て、人種差別的な発言をしたという記事がありました。
ノーリードにしている飼い主がよく言う「ウチの子は大丈夫」は、まったく当てになりません。
「ウチの子は穏やかな性格だから」
「ウチの子は年寄りだから」
「ウチの子は小型犬だから」
…だーまーれー!!!
大丈夫かどうかを決めるのは、アナタではありません。
のりまきは筋金入りの犬猫好きですが、突然現れた犬に対しては、暗いこともあり、恐怖しか感じませんでした。
まして犬嫌いな人や犬だって多いこのご時世です。
不用意に近づいたノーリードの小型犬を、驚いた大型犬が攻撃してしまったら?
犬嫌いな人が思わず蹴飛ばしてしまったら?
傷つくのは、最悪殺されるのは、小型犬である「ウチの子」であることが、分からないのでしょうか?
もちろんノーリードの大型犬など論外です。
専門的な訓練を受けた犬以外のノーリードは、条例で認めていない自治体も多いのです。
なぜそこまでしてノーリードにこだわるのか理解できませんが、傷つけても傷ついても、哀れなのは「大丈夫~♪」な「ウチの子」です。
ドッグランなどノーリードが許可されている場所以外では、きっちりリードをつけましょう!
ついでに言えば、小・中型犬の「何度も脱走」など、完全に飼い主の落ち度でしかありません。
一度脱走されてしまった時点で、対策を徹底するべきです。
ゲートなどホームセンターでも売られていますし。
交通事故に遭ったり、迷い込んで他の犬に噛まれたりしたらどうするつもりなんだ!
草むらにも入ってたと思うけど、ちゃんとノミ・マダニ予防してるんだろうなぁ!
(ヒソヒソ)のりまき、激おこじゃない?
(ヒソヒソ)あずが小さい頃、ミスってリード放してプチ脱走されたって話したら、一日中、柴犬みたいに目が三角だったの…
(ヒソヒソ)あれはあたしも悪かったよね…ごめん…
ノーリードのわんこ事件簿、今回は「脱走によりノーリードだった犬」についてでしたが、次回はリアルにノーリードの犬について書きたいと思います。