のりまき家の愛犬、黒ラブのあずきは、パピー期には体重がなかなか増えず、お腹も常に下していました。
動物病院でも原因は特定できないままでした。
あれこれ手を尽くす中、あることがきっかけで克服したあずの下痢。
今回は、病気など明確な理由がないのに「体重が増えない」「お腹を常に下す」パピー期のフードのお話です。
迎える前のあずき
ペットショップの売れ残り出身のあずき。
生後3カ月半でのりまき家に来るまで、ペットショップで生体展示されていました。
その辺りの経緯については「あず、来たる~黒ラブの子犬がうちに来るまで~」で詳しく書いています。
私(=のりまき)たちと出会う直前に、系列のショップから移されていました。
移動後すぐにお腹を壊してしまい、引き取りも数日のびました。
ショップの方も手を尽くしてくださったようで、お腹の調子が戻った時点で迎えに行きました。
「お腹を壊す」はともかく、「食欲をなくす」ことだけはただの一度もありませんでした!
だってラブだもの…
当時のあずの体重は5kg。
その時は知りませんでしたが、ラブラドールの3カ月齢の平均体重は5~10kgです。
あずを初めて見た時に、隣のケージにいた2カ月齢のイエローラブは、同じメスで、あずより少し小さかったのです。
大型犬の子犬の成長速度がどれほどのものか全く知らない新米飼い主ズは、「3カ月ならこんなものなのかな?」と納得してしまいましたが、実は極小サイズだったのでした。
迎えてからのあず
あずは「たまたまストレスなどからお腹を壊した」のではなく、「元々お腹がものすごく弱い子」だったのです。
その後の状態から、「ペットショップでは、手を変え品を変えた結果、何とか(一時的にでも)治ったんだろうな…」と思いました。
引き取った初日だけは、パピーらしい小さな普通のぷぅを見ましたが、それ以来は、状態がよい方が稀で、ほぼ下している日々が始まったのです。
パピー期の病気
新米飼い主ゆえに見落としてしまったのですが、実はペットショップですでに気管支炎にかかっていたようでした。
気管支炎の他にも心筋炎や外耳炎、犬回虫など、子犬の頃は色々と罹患しました。
ただ体重が増えないのは、病気は原因ではないと、かかりつけの獣医師さんから言われました。
また下痢も病気によるものではありませんでした。
与えていたフード
パピー期の食事については「犬がいる初めての夜-食事編-」で詳しく書いています。
お腹の調子が戻らないため、色々なフードや食材を試しました。
フードはいずれの商品もパピー用を与えました。
引き取り当初は、ペットショップで食べていたものと同じ、ロイヤルカナン(ミニ スターター マザー&ベビードッグ)とセレクトバランス(チキン/パピー用)を半々にした食事を与えていました。
またショップで与えられていた乳酸菌粉末も欠かさず毎食混ぜていました。
生後4カ月以降、購入したロイヤルカナンとセレクトバランスがなくなってから、いわゆるフードジプシーが始まりました。
試してみたフードは数知れず。
焦った相方が無理やりフードをすぐに切り替えたがったり、飼い主ズの間でも不穏な空気が流れていました。笑
トッピング
ペットショップで与えられていた犬用の乳酸菌のほか、よさそうだと聞けばあれこれ試していました。
あずには効果が見られませんでしたが、参考までに載せておきます。
キャベツ・小松菜
生の葉で手のひらに載るほどの量を細かく切ります。
少し水を足し、耐熱容器に入れます。
電子レンジで30~40秒、火が通る程度に加熱します。
1日分をまとめて作って冷蔵しておけます…が、特に効果はありませんでした…
スムージー
小松菜などの葉野菜・リンゴなどの果物・豆乳・ヨーグルトをミキサーにかけます。
人間用に作ったものから小さじ1杯ほどをかけて与えます。
もちろん犬に与えてはいけない野菜や果物は使用しないのが鉄則です。
スムージーは作り置きできないので、朝に人間が飲む時だけトッピングしていました
最初は効果アリ!?と思いましたが、錯覚だったようです…
ヨーグルト・乳清
小さじ1杯ほどをかけて与えました。
ヨーグルトは好きらしく、一時期は冷蔵庫を開ける音に反応して騒ぐほどでした。笑
大好きなんだけど、あんまり効果がなくて、もらえなくなっちゃった…
おからパウダー
パウダーはお腹の中で膨らむので、水で少し戻して与えます。
元々フードはふやかしたり、水を加えて与えていたので、パウダーそのものを混ぜることもありました。その場合は水で戻す時より少量にします。
大体1食あたり小さじ1/2~1/3杯ほどを与えていました。
栄養もあり「調子がよくなった」という声も多く、期待しましたが…あずには効果ナシでした…
たどり着いた結論
6カ月齢を過ぎた頃には、ぷぅの状態が良好な時もたまにあるものの、お腹の調子は万全とは言えず、フードの2/3ほどをふやかして与えていました。
朝のぷぅはそこそこ良好なのですが、夜にかけて軟便もしくは下痢になるというパターンが多かったように思います。
ペットショップにいた頃はセレクトバランスのチキンを与えられており、うちに来てからもチキンは継続して与えていました。
セレクトバランスのみを与えると、調子がよいとまではいきませんが、まだマシそうだったので、セレクトバランスを基本にしていました。
諸悪の根源は「ラム」!?
セレクトバランスは、全ライフステージにそれぞれ「チキン」と「ラム」があります。
「ラムはアレルギーを起こしにくい」と耳にしていたので、個人的にはチキンよりラムを基本のフードにしたいと考え、セレクトバランスのチキンに、セレクトバランス・ニュートロ・シュプレモ・ブルーなどのラムを少々混ぜて与えていました。
セレクトバランスのラム単体で与える時もありましたが、お腹の調子はよくならないまま。
というより、悪化しているような…?
でもラムってアレルギーは起こりにくい筈でしょ…?
そんな時に相方が耳よりな情報を仕入れてきました。
あずが7カ月齢の頃です。
私は直接ソースを読んでおらず、医学的な根拠も示されていなかったようなのですが、「ラムの脂がきつくてお腹を壊す子も中にはいる」とのこと。
半信半疑、藁にもすがる思いでラムをやめ、セレクトバランスのチキンを中心に、チキン原料のフードのみを与えるようにしてみたところ、ぷぅの状態はかなり安定していきました。
2度目の転機
12カ月齢を過ぎた頃、パピー用からアダルト用のセレクトバランスのチキンに徐々に切り替えました。
その頃には、ぷぅの回数は1日4回、状態は概ね良好でした。
ほれぼれするようなぷぅにお目にかかる時もあり、体重も小柄ながら順調に増えていました。
成長して胃腸の機能がしっかりしてきたのではないかと思います。
そして2度目の転機が、1歳5カ月齢の時にやってきました。
狂犬病ワクチンの接種に動物病院に行った時のこと。
注射と診察をしてくださったのは、いつもと違う先生でした。
その時に、パピー期にはなかなか体重が増えなくてさんざん悩んだというのに、何と「太り気味」と言われたのです。
与えているフードの銘柄と給餌量を訊かれ、「セレクトバランスは全犬種対象で高カロリーだから、太りやすいラブラドールには向かない」「フードはもっと減らし、ひもじがるなら野菜でカバーする」という、非常にためになるアドバイスをいただきました。
ただし、ラブラドールは「もらえるなら何でもいくらでも食べたがる犬種」です。笑
「お腹いっぱいになったかどうか分かりにくい」代わりに、あずはもらう食べ物の量にはあまり頓着しないので、これ幸いとフードを減らす飼い主ズ。笑
そして1カ月半…。
全然ヤセないんですけど。笑
それどころか200g太ったんですけど。笑
よく運動させてたから、き…筋肉かな?笑
仕方なくもっとフードを減らし、野菜やおからパウダーで補うことにしました。
減らしたフードに、ゆでキャベツや小松菜を加え、おからパウダーを少量ふりかけること2週間。
何とぷぅが軟便化したあげく、ぷぅの時間も不規則になってしまったのです。
慌てて野菜類はやめ、減らしたフードのみを与えるようにしました。
しかしフードの量を減らすと、必要な栄養まで摂れなくなるのでは?と思い、セレクトバランスの原材料が変更されたのを機に、ローカロリーのフードを探しました。
そしてたどり着いたのが「シュプレモ体重管理用」だったのです。
【正規品】ニュートロ シュプレモ 体重管理用
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フードを切り替える時は、パッケージ等の表示に従い、少しずつ新しいフードの割合を増やします。
合うかどうかしっかり確認するため、2kgまたは4kgがお勧めです。
ファイナルアンサーは「脂肪・脂質」
2歳を目前に与え始めた「シュプレモ体重管理用」でしたが、あずにとってはこれが大正解でした。
ポイントは「脂肪・脂質」だったようです。
タンパク質 | 脂質 (粗脂肪) |
粗繊維 | 灰分 | 水分 | 代謝エネルギー | |
セレクトバランス アダルト チキン |
22.0%以上 | 13.0%以上 | 5.0%以下 | 7.0%以下 | 10.0%以下 | 350kcal/100g |
シュプレモ 体重管理用 |
23.0%以上 | 10.0%以上 13.0%以下 |
4.0%以下 | 10.5%以下 | 10.0%以下 | 335kcal/100g |
シュプレモのみになったのは2歳2カ月齢の頃です。
それまでも日によっては軟便や下痢をしていましたが、シュプレモのみを与えるようにしてからは、回数は日に2回・状態はほぼ良好と安定してきました。
脂肪は下痢や肥満の原因の一つであり、脂肪の摂り過ぎには注意が必要です。
特にあずのように「病気が原因ではないのに、しつこく下痢をする」場合は、脂質の少ないフードを与えると、調子がよくなるかもしれません。
また体重の増加もストップ。
その理由はフードメーカーが指定した給餌量にありました。
代謝エネルギー | 1日分の給与量 | ||||
1kg | 5kg | 10kg | 20kg | ||
セレクトバランス アダルト チキン |
350kcal/100g | 31g | 105g | 177g | 297g |
シュプレモ 体重管理用 |
335kcal/100g | 30g | 95g | 160g | 270g |
セレクトバランスよりもシュプレモの方が低カロリーであるにもかかわらず、給餌量はセレクトバランスの方が多いのです。
それまではセレクトバランスの給餌量を基本にしていたため、少しばかり量を減らしたところで、ヤセるわけがなかったのでした。笑
現在のフード
3歳半の現在(2020年6月)は、シュプレモ体重管理用に加え、より低脂肪の「特選吉岡フード アダルト ミックス」を少し混ぜて与えています。
ペット用品通販ショップ「ペピイ」さんのオリジナルフードです。
まとめ
のりまき家の経験から、病気・アレルギーが原因ではない下痢の場合、以下の理由が考えられます。
ラムの脂肪に弱い
脂肪の消化能力が弱い
食物繊維(野菜など)の与えすぎ
カロリー過多
ストレス
運動不足
水分の摂り過ぎもお腹が緩くなる理由の一つではありますが、飼い主の独断で飲み水を制限するのはお勧めしません。
必ず動物病院で相談しましょう。
ちなみにあまりに下痢が続くので、動物病院で受診のついでにアレルギー検査をお願いしてみたのですが、「高額なのでお勧めできない」と言われ、アレルギー検査は1度も受けていません。笑
最近、牛皮ガムを食べると下すようになったので、やめました
牛肉が第二原料の「吉岡フード」を増やすと下したから、牛アレルギー確定だよね?
うん…
デンタルトリーツの馬アキレスは大丈夫だから、第一原料の馬肉はOK
少量だと全然大丈夫なので、少しずつ消費した後は「特選吉岡フード アダルト フィッシュ」に切り替えるつもりです