夜の散歩中に、ちょっと危険なことがあったので、何かの役に立てばと記事にしてみました。
お相手を責めたいわけではないので、犬種など詳細は変えたり、伏せさせていただいています。
吠える小型犬
よく散歩で歩く道筋に、複数の小型犬を飼っていらっしゃるお宅があります。
その犬たちが、道に面した庭に放されている時に通りかかると、いつも吠えられていました。
全員がすごい勢いで駆け寄ってきて、小型犬特有のけたたましさで吠えまくるのですが、小型犬では越えられないフェンスが設置してあるため、飛び出してくることはありませんでした。
吠えに関しては、我が家の愛犬、ラブラドール・レトリバーのあずきは、犬も人も苦手で、直接対峙すると興奮し、吠える時もあります。
ひと声で終わることがほとんどですが、重低音のよく響く吠えなので、小型犬とはまた違った迫力とうるささがあり、飼い主としては肩身が狭い。笑
自分の犬も吠えることがあるので、吠えられることには「お互い様」という感覚があり、特に気にしていませんでした。
しかもあずきは、よその犬に敷地内から吠えられた時には、なぜかまったく反応しないので、吠え合戦にもならず、飼い主側も気兼ねなく、ただ通り過ぎるだけでした。
そのお宅の小型犬たちが放されるのは、昼間の限られた時間のみ。
夜は室内にいるようで、通りかかっても家の中から吠えられることはありませんでした。
たまにうるさすぎて「ちっ」とか思ってたのはナイショ
あのわんこたち、いつも親の仇のように吠えてくるよね
夜の散歩の怪
数日前の夜、その小型犬宅のお隣の敷地前に差しかかった頃、あずがフンフンと少し興奮し始めました。
夜に、向こうから知らない人がやって来ている時の反応ですが、それらしき人影は見えません。
変だなと思いつつ、お隣の玄関あたりまで来たところ、真っ暗な前庭で何かが動いたような気配がありました。
ん?と思った瞬間、ものすごい速さで何かが足元に転がり出ました。
その場にいた全員(相方、のりまき、あず)は、あまりにびっくりして、固まったまま声が出ませんでした。
その塊は、あず目がけて突進し、辺りをねずみ花火のように駆け回りながら、人間には目もくれず、あずだけに非常に敵意を感じる唸りと吠えを繰り返していました。
暗い上に動きがとても速いので、最初はよく分かりませんでしたが、件のお宅の小型犬のうちの1頭のように思われました。
ノーリードで、首輪もつけていないようでした。
夜にそのお宅の犬たちを見かけたことは一度もなかったうえ、お隣の敷地から出てきたので、パニックになり思考停止。
しかも吠えまくる犬をどうしてよいか分からず、途方に暮れかけた時でした。
どこからか細い女性のような声が聞こえ、またも暗闇から何かが走り出してきて、飛び上がりました。
いやもうね、何の妖怪かと思ったよ!
「すねこすり」とか「かまいたち」とかね!
うちにもぐうぐう寝てる妖怪「くいしんぼ」がいるけどねー
飼い主さん登場
こちらも慌てていたので、どこから出て来られたのか分かりませんでしたが、どうやら小型犬の飼い主さんのようでした。
動きが速いので、少し手間取っていらっしゃいましたが、何とか捕まえてもらい、抱き上げられた小型犬は吠えるのもやめたので、ホッとしました。
臨戦態勢のカマキリのような恰好で、固まっていたのりまきでしたが、相方はあずの上半身を持ち上げ、相手の飼い主さんと話していました。
とはいえ、双方動転しており、ろくな会話にならなかったのですが、犬たちにケガもなかったので、そのまま立ち去りました。
小型犬が脱走してしまい、それに気がついた飼い主さんが探しに出ていたので、駆けつけるのが早かったようでした。
飼い主さんがすぐ来てくれたのは助かったよね!
やっぱり自分はあず以外の犬は苦手だわ~。どうしていいか分からなかった…
侮れない小型犬
飛び出してきた小型犬は、女性の飼い主さんが片腕でぶら下げられるほどの軽さ。
ラブにしては小柄なあずと比べても、体重は1/5もないかもしれません。
あずが本気になれば万一の事態もあり得ますが、実際に見てみると、あの猫のようなすばしっこさでは、どんくさいあずには無理かもな、と思いました。笑
どちらかといえば、リードを着けているあずが噛みつかれる可能性の方が高そうに思えました。
愛玩タイプの小型犬でも、飼い主さんを流血させるほど噛んだという話は、いろいろ読んだことがありますし、その攻撃力は侮れません。
ダックスフントのように、元々は猟犬だった小型犬種もいます。
いずれにせよ、吠えられただけでケンカにならず、誰もケガをしなかったのは幸運でした。
相方があずの上半身を持ち上げているのを見た時は、正直、お腹に噛みつかれたらどうしようと思ったよ
そんな大げさなって言えないくらいの勢いだったもんね…
脱走の原因
小型犬の飼い主さんとは、お互いに動転しており、早く犬たちを引き離したかったこともあり、すぐに別れたので、詳しい事情は聞きそびれてしまいました。
改めて見てみても、リードや首輪はつけていなかったので、お散歩に出かけようとして、何かのトラブルで脱走したわけでもなかったようです。
そのお宅のお庭は、道に面した側と、玄関から門扉へ続くアプローチに面した側とにフェンスが設けられていました。フェンスはスチール製で風通しのよいデザインですが、下をもぐったり、すき間を抜けたりはできません。
また他の二面は、自宅及び隣家との壁で仕切られているので、庭に放している分には、脱走の心配はなさそうでした。
玄関ドアから門扉、及び裏手の駐車場に続く通路には、何も設置されていないので、今回の脱走はおそらく玄関ドアからだろうと思われました。
さらに、小型犬が潜んでいたお隣の前庭と、小型犬宅のアプローチは、人間からは見た目で敷地の区別ができますが、動物は自由に行き来できる造りになっていました。
つまり何かの拍子に玄関から脱走した小型犬が、お隣の敷地に入り込み、道路まで出てきたわけです。
そのお宅は、フェンスがあるのはお庭だけで、敷地全体を囲む塀などはなかったので、玄関から脱走してしまえば、どこにでも行けてしまう状態でした。
のりまきたちが散歩していた道路も含め、近辺の道は生活道路なのですが、夜間でも自動車や自転車の通行はあります。
小型犬にしてみれば、こちらが犬連れだから飛び出したのかもしれませんが、事故にならなくて済んだのは運がよかったと思います。
犬を飼うからって塀を建てたりするのは難しいけど、脱走させない工夫は必須だなーと思いました
驚いた自転車が転ぶ可能性なんかもあるからねぇ…
小型犬なら、おうちの中に脱走防止用のゲートを設置するといいよ!大型犬はぶっ飛ばす可能性もあるけどね!
責任の所在は?
交通事故以外にも、驚いた拍子にのりまきたちが、踏んづけたり蹴飛ばしたりしてしまう可能性も十分にありました。
小型犬なら大ケガをしたかもしれないので、本当によかったと思う一方で、もしそんな事態になったら、と考えてしまいました。
どちらに元々の非があるということなら、今回は、脱走した小型犬側にあると思うのですが、それでも小型犬がケガをしたり死亡したりした場合はどうなるのだろうと。
こちらの責任は問われないかもしれませんが、愛犬を亡くした飼い主さんは、それで納得がいくのでしょうか。
それに、どちらか一方でもケガをしていたら、治療費だ謝罪だ何だと、ただ家の前を散歩していただけなのに、よく知らない飼い主同士で、面倒な話になっていたことでしょう。
そういう意味でも、大ごとにならなかったのはラッキーでした。
脱走には注意を
今回は、脱走したのはよそのお宅のわんこでしたが、他人事ではありませんでした。
のりまき家はフリーにはしておらず、遊ばせる時は出入口を必ず施錠するので、家から脱走する心配はゼロなのですが、散歩中にリードが外れたり切れたりして、一時的にノーリードになる可能性は低いながらあります。
散歩中に首輪が外れて逃げ出し、事故死してしまった犬の例もあります。
家の中でも外でも、愛犬の安全は飼い主がきちんと守り、周りに迷惑をかけることがないようにしなければと、今回の件で意識を新たにしました。
犬にとっても危険だし、犬が誰かをケガさせることもないとは言えないしね
「絶対」はないから、どれだけ気をつけても気をつけすぎってことはないよね
小型犬もいいな
小型犬に吠えかかられ、驚いて固まっていたあずでしたが、歩き始めると、落ち着きを取り戻し、ちょっと得意そうにのりまきを見上げてきました。
しつけ的には、こういう場合はどうしたらいいのか分かりませんでしたが、吠えたり噛んだりしなかったので、一応ほめておきました。笑
それにしても、間近で見た小型犬は、かわいかった。
小さくて軽くて、のりまきでも扱いやすそうで、小型犬も飼いたいなーと思ってしまいました。
犬バカだ…
犬バカだ…